栄養価の高い食材「ごま」の魅力



暦の上では春ですが、まだまだ寒い日が続きますね。お元気でお過ごしでしょうか。充実した毎日を送りつつ体の健康や美容にも力を入れたい…本日は疲労回復効果も期待できる身近な食材、「ごま」についてご紹介します。



ごまの歴史



【はじまり】
「ま・ご・わ・や・さ・し・い」でもお馴染みのごま。
ごまは日本特有の食べ物と思われるかもしれませんが、ごまの原産地は一般的には紀元前3000年以前のアフリカ・ナイル川流域にて栽培が始まったとされています。(※所説あり)ぶつぶつ交換などにより、エジプト、メソポタミア、インダス、黄河などさまざまな文明、地域に広まったと考えられています。


【日本への伝来】
ごまは中国から伝わったといわれており、その中国では西域からごまが伝わったとされています。中国で西方を意味する「胡」、種子が麻の実に似ていることから「麻」といいう漢字があてられ、「胡麻」と名づけられたとされています。



ごまの種類



ごまは、黒ごま・白ごま・金ごまと大きく三種類に分けられております。世界には色や形、大きさなど、様々なごまがあり、その数約3000種といわれているそうです。

ごまの栄養成分
黒・白・金で成分にそれほど大きな違いはありません。ごまの主な栄養成分は脂質が約50%、たんぱく質は約20%を占め、炭水化物、ミネラル・ビタミンなどがあります。脂質はほとんどが不飽和脂肪酸です。コレステロール値を下げ、善玉コレステロールを増やしてくれるとされる脂肪酸ですが、酸化しやすいのが欠点です。しかし、ごまには抗酸化物質が多く含まれているため、酸化しにくくなっています。

【黒ごまの特徴】
・種皮の黒い色にはブルーベリーと同じ、アントシアニンという色素が含まれている。
・種皮の割合が多く、カルシウムなどが多く含まれている。

【白ごまの特徴】
・コクのある香りが特徴的。
・黒ごまと比べると脂質が若干高い。ごま油の原料として使われる。

【金ごまの特徴】
・黄ごま、茶ごまと呼ばれることも。
・白ごまや黒ごまと比べると脂質が高く、コクのある味わい。高級とされることから、高級料亭などで使われることが多い。




ちなみに…
沖縄で「白ごま」が使用された食べ物には、薫餅(くんぺん)という琉球王朝御用達菓子として、献上されていた伝統菓子があります。煎り白ごまの香ばしさと、コクのあるピーナッツ餡が魅力です。上品な甘さは、茶菓子にも最適です。地元ではお供え物やおやつ、沖縄土産として親しまれています♪

ごまに期待できる効果



ごまの主な栄養成分は脂質が約50%、たんぱく質は約20%を占め、炭水化物、ミネラル・ビタミンなどがあります。また、ごまの成分の約1%がゴマリグナン(ごまに含まれる抗酸化物質)ですが、セサミンはその中に含まれており、とても貴重な成分です。セサミンは体内で過酸化脂質が増えることを抑制し、動脈硬化の原因となる悪玉(LDL)コレステロールの増殖を防ぎ、強い抗酸化作用で肝機能を高める効果が。


具体的には・・・
●疲労回復
ごまに含まれるビタミンB1やナイアシンなどのビタミンB群が、摂取した糖質、脂質のエネルギー代謝を助け、しっかり働く体をつくってくれます。

●体の錆びつき防止
ゴマリグナンが、抗酸化作用をもつビタミンEの働きを高め、また自らの抗酸化作用によって、ダブル効果で活性酸素を除去してくれます。

●肝機能を高める
ゴマリグナンが、肝臓の解毒酵素の機能を高め、アルコールを分解する機能も高めます。

●腸を綺麗にする
不溶性食物繊維を含み、消化器官で水分を抱え込んで便の容積を増やし、排便を促します。


ごまをより効率良く食べるには…
ごまは外皮が硬いため粒のまま体内に入っても消化されず、体外へ排出されてしまいます…そのため、すりごまなど外皮を壊した状態で食べる事が良いとされています。



まとめ



ごまは手軽に摂取出来る栄養価の高い食材なので、いつものご飯やおかずにササッと加えたりすると続けられそうですね。ごまパワーで日々の健康・美容意識をより高めて行きましょう!