
畑仕事で疲れたおばあが、軒先でちょっと一息、そこには黒糖と冷たい”うっちん茶”がある。長寿の島沖縄では、ウコンは”うっちん”とよばれ お茶やお料理など、古くから人々の健やかな日常のために取り入れられてきました。降り注ぐ太陽と、海のミネラルを含む風、豊かな大地に育まれ、自然の恵みそのものです。中でも沖縄産のものはその土壌と南国の強い日射しが、生育に適し、琉球の昔より珍重されてきました。豊富なミネラルやクルクミン、精油成分など、天然の栄養素が詰まった沖縄の伝統的な食品。それが、「ウコン」なのです
かつて、琉球王朝時代ウコンは専売制であり、黒糖や上布と同じく年貢として納めることが義務づけられていたため、家庭での栽培は固く禁じられていました。当時は和漢草として使われていた他に、食品として、または鬱金染めなどの染料としても用いられており、王府の貴重な財源のひとつでした。管理も徹底されており、持ち出すこともできなかったといいます。というのも、ウコンは生命力が非常に強く、根のかけらからでも繁殖するため、厳しく監視せざるを得なかったのです。しかし、そんな監視の目を逃れ、人々はこっそり泡盛にウコンを入れ、健康酒として飲んでいたともいいます。また、ウコンパワーを示すこんな話もあります。石垣島では傷つき弱ったイノシシがウコンの根を掘り起こし、食べる姿がよく見られたといい、「ウモザ(イノシシ)のウキン(ウコン)」と呼んでいました。昔から沖縄の人々は、価値を認め、そのパワーを知っていたのです。
豊かな自然に四方を囲まれた沖縄の北部、ヤンバル(原野)の高地。険しい山を切り開いて畑を作り、農薬・化学肥料を一切使用せず、手間ひまをかけ生産が行われています。農薬を使用していないため、雑草も生えやすく、草刈り機を使用した後、残った細かな草を取るのもすべて手作業。しかも、ウコンが数年で畑の養分を吸収してしまうので、新たな畑を開墾したり、下の土と上の土を入れ替える「天地がえし」を行うなどして、常に最適な土壌を保つ工夫もされています。
沖縄北部の土壌は”国頭マージ“と呼ばれ、赤っぽい色の酸性の土壌でウコン栽培に適しているといわれています。土地の豊かな栄養分を生かし、手作りの堆肥とともに丁寧に育てられたものだけが、「しまのや琉球ウコン」になるのです。